11月になり..

知らぬ間に随分とブログの更新が滞ってしまった。

3月にシリコンバレーに行ってからもう半年以上経つわけだけど、自分はどう変われたのかな〜なんてことを最近よく考える。
もうJTPA2010の募集なんかも始まってゆく時期なのですね・・。


ちょっと自分のこれまでを振り返ってみる。


僕は2006年4月に修士課程に進んでから、2回も修士課程を経験することになり、1回目の修士課程は出だしから色々とつまづいて随分暗い日々を過ごしてしまった。
暗い気持ちを振り払うために動くほどに、不安が強まるような状態で、楽しくて笑うことのない日々が1年以上続いたと思う。


いったん潰れた後、去年くらいから徐々に回復し、リハビリのような感覚で続けていた実験や論文の読解が次第に自分になじんできた。少し基盤ができたので、改めていろいろなことに挑戦してみようという行動の一環として、シリコンバレーカンファレンスに参加したように記憶している。


カンファレンスに参加して分かったのは、このイベントから多くを得ようと思ったら主体的に動かないといけないということ。
もちろん他の参加者のコーディネートで企業を訪問したり、カンファレンス主催者側の意見を聞くだけでも充分な価値はある。でも、何かが得られるのは現地で過ごす短い時間に限られる。
自分の目的を満たす機会を自分でつかんだ人は、コンタクトを取ったりどこに行けばよいか考えたりという、そこに至るまでの経験が全て自分の実になるのではないかと感じた。


そして、僕はそれが足りてなかったなあと思った。


このまま終わるのはもったいないなという気持ちもあって、帰国後に参加者のid:tomoya55さんやその後に知り合ったid:wakutekaさんと組んでIPA未踏へのチャレンジを始めたけど、今年はうまくいかなかった。
研究の方も忙しくなる一方だったし、明らかに僕の力量不足だった。


それでも、動いてゆく中で色々な人と出会い、id:keitabandoさんのプロジェクトに参加させてもらうといった形で、『何か』をつなげることができている気がする*1
そして研究の方も、雑に進めてしまった部分や、ミスのある部分を埋めながら少しずつ後輩にも渡せるテーマに育ち始めている。

というのが現状。


で、いつのまにか11月になってしまった。
他のカンファレンス参加者が色々な成果を出しているのをTwitterとかで見ながら、自分はこんなんで良いのかしらとも思うけど、他の人はそれぞれ自分なりに積み上げて、成果を出している。
自分も、本当に何も出来ないまま参ってしまった数年前から考えると、成長していると思う。あまり卑下してもしょうがないかなという気持ちでいる。


ただ、カンファレンス後に関わり始めたことについては、動いたり声をあげたりしただけで、自分の能力を高めることはあまりできていない。
研究でも成果を出しながら、新しいテーマに対していかに時間を確保し、自分のできることを増やしていけるかが、残り短い学生生活の課題だ。


そのような課題に取り組む上では、「頑張らなきゃ」みたいな焦燥感に駆られるのではなく、「新しいことをするために、まとまった時間を確保するにはどうするか」といったことを具体的に考えるのが大事らしい。
自己嫌悪の声とかは、まあノイズみたいなもんで、さして重要じゃない。
ま、悪い日もあるから張りつめずに、といった考えをしみ込ませてゆくつもりです。


ただ焦りがちな自分の気持ちを徐々にコントロールできるようになって、いい感じで社会人のスタート切れたらいいなあと思ってます。
関わりのある方々、今後関わる方、どうぞよろしくです。

*1:Openに対する自分なりの考えも近いうちに書くつもり

とりとめもない日々

先日書いた通り、今週の目標は早起きと運動、あと英語。

結果、月〜木は遅くとも7時くらいには起きれたものの徐々に疲れが蓄積し、金、土は寝坊という感じでちょっと今一つ。

ただ、帰り道の徒歩で移動する区域は走る、というのは毎日やってみた。疲れてても体は意外に動くものだなあとか、シャワーが気持ちいいな、といった単純なことを認識。
リスニングした内容をTwitterにポストするのも続けてみた。

なんだかんだで終電近くまでごちゃごちゃやってることが多いので、早起きを続けると疲れがたまる。
何かを新しく習慣にしようとすると必ず初期摩擦が生じるというし、投げ出さんで続けてみようと思う。



生活自体を改善しなきゃなあと思いながらも研究がなかなかハード。今週はこれまで出したデータの中に勘違いが含まれていることがわかり、論文の構成や今後の予定も少し変更せざるを得ないことになった。幸い根本から覆されるような大きいミスにはならなかったけど、色々と考えさせられた。


1つは、人はポジティブな結果を信じようとしてしまうこと。


注意しているつもりでも、自分が期待した結果を見ようとしてしまい、失敗することはあるのだなと痛感する。客観的な視点をしっかり保ち、常に裏をとる姿勢があればもっと早く気づくことはできた。



2つ目は、ミスが発覚したらなるべく冷静に整理して、報告すること。


慌ててただ謝ったりしてもダメだし、隠すのはもっと駄目だ。
正直に言って適当にごまかしてしまいたくなったけど、隠したら必ず自分や自分の仕事を引き継ぐ人に跳ね返るし、時間がたつほど傷口は広がってしまう。


放り出したくなる気持ちを冷静に受け流し、被害が及ぶ範囲と及ばない範囲を整理して周囲に伝えることが重要だ。
すぐに整理して知らせたら、周りは割と寛容に、むしろ今までの努力が無駄になった部分についてねぎらってくれた。感謝。解析にかけた費用とかが申し訳なかった..。



色んな面で流れが淀んでいて、スムーズに進まない時期のような気がしているけど、そんな時にどうやって対処できるかが重要なんだろうなあと思う。
習慣を続けようとすることも、悪い流れに飲み込まれない一つの手段になるだろう。


"まあなんとかなるさ、元気出せよ" "後になってみれば大したことじゃないさ"
などと心のタフガイに励まされつつ(そいつもよく見ると自分なので、もう少し肉付けろよとか思うわけだが)、改めて実験をこなす。


何とか面白い成果を出してゆこうと思います。

習慣の大切さ

最近、忙しさを理由に生活が乱れてしまっている。


今一つ体調が悪くて朝起きれなかったり、それを取り戻そうとして睡眠不足になったりを繰り返している。気分もふさぐし、どうもよろしくない。


やっぱ自分は甘ったれた学生だなとか自己嫌悪を感じながら、他の人のブログを見て、
「規則正しい生活をして、ブログもコンスタントに更新している人はすごいなあ」
という感想を持つ。


でもそれはちょっと違うのかもしれないなと思い直す。
多分、ブログに日々の思いなどを記してゆくことは、自分のペースメーカーになっていて、書きながら頭の中を整理してゆくような効果もあるのだろうと思った。
既によく言われているようなことだけど、改めて。


そんな考えを踏まえ、やることが多いからとさぼりがちだった英語学習とか運動を、ペースメーカーの意味も含めて再開しようと思った。


いきなり量を増やすことはできないので、通学時間の使い方に以下のような制約をつけようと思う。
・通学路の往路で歩きの部分はリスニングに使う
・リスニンングした内容に関して英語でTwitter英語ブログに何か書く
・復路は走る。帰たらシャワー浴びて、明日の予定を確認したらさっさと寝る。


また、こういったことをブログに書くのも習慣にした方が良いなと思った。
うまくいかなくて自己嫌悪を頭の中でぐるぐる回すより、書いて公開しながら整理してしまった方が健康的だし、効率的な改善にもつながる。


せっかく今の時代に生まれたのだから、ブログと共に成長することを目指したい。
なんとなく一行プロフィールに名前も公開した。


うまくいかない部分もさらしながら、良い習慣を少しずつ増やしていこうと思ってます。

バイオの基礎シリーズ4  〜 バイオコンピューター 〜


写真はhttp://www.flickr.com/photos/dullhunk/2225574423/より。CC by dullhunk


今回は、コンピューターのように生物を操作してやろうといったことに取り組んでいる研究を紹介します。


人工の生物をつくろうということに取り組む合成生物学については、サイエンスブロガーの黒影さんがすばらしいエントリーを書いてらっしゃいます。


以下に一部抜粋

生命科学はmolecular biologyからGenome、Proteome、そしてSystems Biologyと進歩して来て、生命現象の理解や生命のパーツへの還元(分解)が進みました。
こうなると次は生命を再構築して本当に現在の理解が正しいか確かめてみよう、さらにそれを利用してDesigned Creatureを作ってみようとなるのは当然の流れで、その最先端の分野が合成生物学"Synthetic biology"です。
http://blackshadow.seesaa.net/article/46400608.html


ここでは、一から新しい生物をつくった例ではなく、既存の生物に少し手を加えた例をいくつか紹介します。


幅広い分野の中で一部の研究例をピックアップしているので偏った内容になってしまいますが、ご了承ください。

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Economist読む隊・夏祭り参加記録

昨日はid:kany1120さんに誘って頂いた The Economics 読む隊 に参加してきました。

活動内容はEconomist誌の記事を段落ごとに和訳してゆくという単純なものですが、英語の勉強だけでなく経済関連の勉強もできて社会音痴の僕には非常にためになりました。


記事や議論の内容で特に印象に残ったあたりをピックアップしておきます。
間違いなどに気づいた方がいらしたらご指摘いただけたらとても助かります。

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題材:Face value: Bank to square one

Face Valueという項で経済界で注目を浴びている人にスポットを当てた内容の記事が連載されているらしく、今回は2007年に投資銀行の新会社を立ち上げたKen Moelis氏に関するもの。

Moelis氏は過去25年間に渡って様々な投資銀行に勤め、倒産や合併など様々な場面を経験しています(paragraph 1)。
それらの経験を通じて、投資銀行のあるべき形は大企業でなく、 "boutique bank" と呼ばれるような小規模で特定の領域に特化したタイプのものであると考えました(paragraph 2,3 あたり)。
そして実際にMoelis & Cmopany という会社を立ち上げてその考えを実践し、特にM&Aのアドバイス業務(アドバイザリー?)で成果を上げて設立数年で大躍進を遂げたようです(paragraph 4,5 あたり)。

景気後退が続いてM&Aが活発に行われなくなってからも、借金返済の見直しに関するアドバイス業務に力を入れて収益を確保し、最近はアジア進出に向けてオーストラリアオフィスを新設したり、金融商品の取引における安全管理に力を入れるなどしてさらなる発展を目指しているようです(paragraph 6,7 あたり)。

ただ、大銀行も再び息を吹き返そうとしているし、リーマン・ブラザーズベア・スターンズなど失墜した大企業につとめていた人があらたなboutique bankを設立する動きなどが進んでおり、競争は激化しています(paragraph 8 あたり)。

Moelis氏は新たなアイデアと素早い対応により会社を発展させ続けることができると考えているようですが、彼がつとめていた銀行も多くが倒産したり吸収されていることからもわかるように、投資銀行の栄枯盛衰は急速であり、銀行員もまた激しく移り行く存在です(paragraph 9 あたり)。




適当に要約すると上のような感じですが、他にもディスカッションにおいて面白い話がいくつか聞けたので以下にメモしておきます。
受け売りで書いてるので間違ってたらすみません。

    • 昔はアメリカの投資銀行もインフラ系のような安定した会社に低利の貸し出しをするような仕事を好んでいた。
    • しかし、東欧系の移民など新たにアメリカに進出した人が中心となってハイイールド債のように、高利回りな分リスクの高い債券が使われ始めた。
    • 当初は上記のような債券は「ジャンクボンド(くず債券)」と呼ばれていたが、ハイイールド債を一般に広めて『ジャンクボンドの帝王』と呼ばれたのが課題文にも登場したMichael Milken。インサイダー取引で捕まったらしい。
    • ボンドとは債券のこと。資金を調達するときに資金を受け取る側が差し出すもので、ボンドの内容と借り手の業績・安定性などを総合的に判断してレバレッジ(信用増しが決まる(やはりレバレッジという概念にまだピンときていない..)
    • paragraph4に出てきたロスチャイルドは、ラザールフレールなどとともに古株のboutique bankとして有名。ナポレオンの時代に、戦況によって株価が変動するため、ロスチャイルドは早馬を飛ばしていち早く戦況を知り、株の売買を行っていたため、ロスチャイルドの動きによって戦況がわかるような雰囲気になっていた。その意識を逆手に取り、英国の株を売りに出すことでナポレオンが勝利した(英国の株が下がった)と思わせ、周りがそれにつられて英国株式を売りに出した直後に買い占めて大もうけしたというエピソードがあるらしい。賢い。
    • 税金逃れの場所として資金をtax heavenと呼ぶ。スイスの大銀行であるUBSが脱税関連で今年問題になったらしい。右は関連したことが少し書いてあった記事http://etfinsight.jp/information/view/462


うーん、やっぱり実際にそういった仕事に関わったことがないとピンとこない部分も多いですね。。


楽しかったのでまた参加しようと思います。
参加者の皆様ありがとうございました!

バトン

id:apple-scruffsさんより頂きました。



印象バトン ―――――――


оバトンを回して頂いた方の印象 


直接お会いしたことはないですが、人やことばを大事にする人だと思います。



о周りから見た自分はどんな人間だと思います か? 五つ述べて下さい


よくわからんことをごにょごにょやってる。 ガリガリ君


о自分の好きな人間性について五つ述べて下さい


多様性を認める、面白い、万人が興味を持つわけではないことに没頭している、弱さと向き合う、どっか変


оでは反対に嫌いなタイプは ?


考えが固定されている、人をカテゴリー化する、安易に否定する、自分の欠陥を他への不満に変換する



といった思考回路が、自分を含めて嫌いだし、別の回路を強くしたいと思っている。



ゴリラを放し飼いにしする人とかも、いたらちょっとやめてほしいなあと思う。


о自分が こうなりたいと 思う理想像はありますか ?


怒りを笑いや楽しみに昇華させる人。
 

整理整頓とかができるようにもなりたい..。


о大好きな人たちに叫んで ください


せんでんしまーす

ST_IP_C (科学技術&知財商業化実践研究会) というのに入れてもらいました。

まだ入ったばかりで詳しいことは何も分からないんですが、


産学公の有機的な連携により、イノベーション創出が促進される環境創造およびそのための実証実験・研究や人材育成をめざす


といった趣旨のグループらしく、去年から参加しているSmipsのメンバーの方が立ち上げたようです。面白そうなんで登録してみるかという人は、このブログの右側にある



から参加してください。

地方でも開催されるらしいので、首都圏以外の人もどうぞ。



趣旨違いで申し訳ない(^^;



оそんな大好きな七人にバトンタッチ


ここで止めますね〜。
apple-scruffsさんありがとうございましたー。

ブログのタイトル・デザインを更新しました。

ブログのタイトルや、全体のデザインに趣旨が見えない感じだったので、変えました。


前々から変えたいなあとは思っていたんですが、「どんなタイトルにするか」というところでつまずいてたり面倒だったりで、先延ばしに・・。

元々、ハリネズミとモグラがまざった生き物がいたら面白いなあと思ってググったら「ハリモグラ」という動物が実在したことに驚いて、勢いで『ハリモグラとみんなの広場』というタイトルをつけてしまい、姉からもらったエコバッグに描いてあったハリネズミをプロフィール画像に使ってしまうなどしているうちに全体のデザインが決まっていました。


どうやら、趣旨が見えないっていうか、なかったんですな。


ブログを始めてからJTPA2009の参加者と知り合ったり,就職先が決まったりする中で、一貫して自分の中にあったのは何かなあと考えると、バイオに限らず、研究とか開発とかやってる人がもっと楽しく生きられたらよいのになあといったことを常に考えていたことに気づきました。

(シリコンバレーは、何よりも研究者・技術者の幸福という部分で、日本に先んじているように見えた。)


日本には縦割りの体制とか、効率を上げずに労働時間ばかり伸びる雰囲気とか、産学連携の仕組みづくりが遅れてたりとか、いろいろ問題があるわけですが、まあ批判しても始まらんし、それぞれの分野で頑張ってる人はみな良い人だなあということがわかったので、まあ前向きに考えながら楽しくやりましょうという気持ちでタイトルを


Enjoy Life & Science


にしました。
今専門にしているライフサイエンス(食品系バイオなど生活関連分野の総称)もかけてみたり。


色んな分野の人が交流して楽しめるような雰囲気づくりに、個人レベルで少しずつ貢献できたらいいなあと思ってます。


ついでに小ネタ館も更新したり。


デザインはちょとそっけない感じになりましたが、見やすくなったと思います。
随時細かい部分を変えてゆこうかなあと思います。


今後とも当ブログをよろしくお願い致します。