シリコンバレーを訪ねて

19日出国、24日帰国の日程で行ってきました、シリコンバレー
予想通り、大いに悩ませてくれる充実した内容でした。

自分のノートパソコンがないこともあってなかなかブログの更新もできませんでしたが(言い訳ですね・・)、帰国直後の学会発表を終えてようやく少し時間がとれました。

出会った人達へ

まずは、会ってお話をさせて頂いた方々に感謝したいです。
お礼と考えたことをごったに書いてみます。

1. シリコンバレーの企業で働く方々へ
お忙しい中、お時間を割いて頂きありがとうございました。また、各企業へアポを取って下さった方々、本当にありがとうございました。
一口にシリコンバレーと言っても、それぞれの企業が異なる規模と風土をもっていることがわかりました。当たり前のことですが、それが具体的に実感できたのは大きな収穫でした。

共通していたのは、技術者や研究者が誇りを持って働いており、生き生きしていること。
収入が高いとか、数値的に見える部分より、ずっと本質的なシリコンバレーの魅力であり、底力だなと思いました。素敵です。


2. シリコンバレーに留学している方々へ
Ph.D取得の要件など、具体的な情報も伺えて参考になりました。
研究の進め方が日本よりもオープンで、活気のある学生生活を送られていること、プライベートの時間も確保しながら充実した日々を送っていること(もちろん人により違うようですが)など、気持ちよく研究ができる環境の中で日々努力している雰囲気を感じることができました。やっぱり行きたくなりました。留学して現地のネットワークをつくるというスタートは現実的だし、魅力的です。


3. JTPAカンファレンス主催者の方々へ
今回は、予定の組まれたツアーと全く別の方式を始めたということで、参加者の動きを追うことなどに非常に苦労されたと思います。お疲れさまでした。
カンファレンスでは、自分にとって非常に遠い憧れのような抽象的な存在だった人々の話を直接聞けたのが大きなメリットだったように思います。
梅田さんがおっしゃっていた『何でも必ずステップ・バイ・ステップです。』『最初にこの地を踏んでから、移住をしようとここに来るまでに6年かかっています。6年間、英語を勉強するところから順番に、ステップ・バイ・ステップでやってきた。』という言葉から、自分も簡単に絶望せず、少しずつ進もうと思いました。
渡辺千賀さんの『自転車操業で走って、徐々に自転車の精度を上げてゆく感じ』といった話にも共通した考え方が含まれていたように思います。

また、バイオ系だとPh.Dを取って研究者というステップを歩むイメージが強くありますが、バイオ系で成功された金島秀人先生が『複数の専門を組み合わせる』戦略を勧めていたのも印象的で、自分に合った道を模索するのが一番なのだな、と感じました。
日本のポスドク余りの原因の一つに、『ポスドクと一口に言っても様々な人材がいて、それぞれに合った仕事がある』という当たり前の事を踏まえた職業の広がりが見えにくいことがあるような気がします。自分は研究や発明に力を注ぐ人は素晴らしい!と単純に思っているので、自分は何をするか、何ができるかを考えてゆきたいと思ってます。必死で楽しく働きたいですね。

※カンファレンス全体の記憶を辿るのに、以下の深海さんのメモが役立ちました。
JTPAシリコンバレーカンファレンス2009 当日メモ - つれづれなる・・・
ありがとうございます。


4. 参加者の方々へ
本当に様々な人がいました。年齢も、所属も、目指す方向も全く違う。
東京のミーティングなどでお会いした人だけでも大いに刺激的でしたが、当日は現地から参加の留学生など個性的でエネルギーに満ちた人が加わり、活気に満ちていました。
自分と周囲の人々を比較して『速さ』や『ネットリテラシー』、また『積極性』が足りないなと思いました。人それぞれなので、課題として認識しながら一歩ずつ改善しようと思います。


そして、特に感謝したいのが、個人的にお願いして会って頂いた人です。
JBCの赤間さん、山口さん、本当にありがとうございました。
不況の中でバイオも非常に厳しい状況にありながら、シリコンバレーの人々は前向きに進んでいることを教わりました。

また、お互いのBlogを読んでいただけ、という関係にも関わらず貴重な時間を割いて下さったid:Belgian-beerさんにむちゃくちゃ感謝してます。非常に話しやすい方だったので自分の進路についてなど色々はなさせて頂きました。まだまだ話したいので、よかったら是非またお会いしたいです。
ブログも含め、今後ともよろしくお願いします。ありがとうございました。


雑感

参加してよかった点で、シリコンバレーに行く前から一貫して感じていることは、
生活のスピードが速くなった。
ということです。参加者の激しい動きを追いかけ、就活と実験をこなす中で、自分の能力が底上げされたような感じがします。この流れを断ち切らずに行こうと思います。

また、シリコンバレーの魅力は『お金』や『成長性』のように打算的なものを突き抜けた『明るさ』や『興奮』のようなものが満ちていることで、先端の技術を扱う人々が元気に働いている環境が自然にできていることを肌で感じました。
以下の脇さんのエントリーからはさらに突き抜けた『狂気』を感じました・・。
シリコンバレー報告 〜Meeting With Start Ups〜 - my image ltd. -TOSHISM-



まだ自分の行く方向が定まらず、半端な状態ですが、留学などが具体的・かつ重要な選択肢として自分の中にできたと思っています。
迷って悩んで苦しんでる自分を現実として受け入れ、足を止めずに考えてゆこうと思います。

まずはこのくらいで・・。