2012年について書いてみる

2012年が終わる。


正直言って、年末になって急に仕事の忙しさが一段階上がり、引っ越しなどもあったので「一年間を振り返る」という心境ではない。
だから、まとまりのない文章を書こうと思う。


今年は会社に入って3年目になる。結構な期間だ。


大学院で最後にいた研究室で過ごした期間も3年間だった。2年目の最後にJTPAのシリコンバレーツアーに参加し、3年目は変化の年だった。
さほど波風のなかった自分の人生の中で、最も濃かったような気がする。


そこから考えて、会社員・エンジニアとなった自分は3年間でどこまで成長できただろうか。
客先の工場で苦しみ、社内で苦しみ、今年は設計でも苦しんだ。
いまだぎこちなく、スピード成長からはほど遠い。
一段飛ばしで成長できると、どこかで思っていたが、甘くはなかった。
そして、学生時代に出会った人達はどんどん成長してゆく。




ただ一方で、何かに少しずつ近づいているという感覚もある。
自分の変化と、世界の変化で、リンクする部分が生まれ始めている。


植物の研究から機械エンジニアになった自分は、一貫して「手で触れられるもの」を扱ってきた。いずれもコードで実現できるWebアプリなどの世界に比べて変化は遅く、地味な分野だ。


一方、JTPAで出会った人々の多くはスピーディな世界で活躍しており、生き生きとしていた。新しいアプリケーションが次々に生み出される世界は華やかで、うらやましかった。
でも、僕はアナログな世界で戦いたかった。何故かはわからないけど。
植物を育てる装置をつくろうとしたり、相変わらずうまくいかないまま、もがいている。


そんな中、2012年は「アナログな世界が変わる」ということが一般の認識として広まった1年だったと思う。
2011年末にEconomist誌にMaker movementに関する記事Monitor: More than just digital quilting | The Economistが掲載され、3Dプリンターや3Dスキャナなど、新しい製造ツールに関する記事を目にすることが増えた。


そして、クリス・アンダーソンが『Makers』を出版し、注目を浴びた。

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる

ものづくりのツールを個人が所有できるようになり、考えたことをかたちにすることのハードルがどんどん下がっている。



誰でも、なんでもつくれる世界になる。
その変化は植物研究だろうが、製造業だろうが関係なく、プロセスを変えるだろう。
アイデアがあれば、少しやり方を学べばかたちにできるのだから。


これから起こる変化の中で、自分がやろうとしていることとリンクする部分は必ずある。
2013年はそれを結果で示せるように、がんばりたいと思う。


みなさん、良いお年を (^^)/